仮想通貨のIEOのメリットと注意点、参加方法について初心者向けに解説

仮想通貨のIEOについて興味があるけど、よく分からない方も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では以下の疑問について解説します！

この記事でご紹介する内容を理解していただければ、IEOに関する疑問が解決でき、初心者でも簡単に参加することができます。

記事前半ではIEOのメリットと注意点を、後半では実際の参加方法について解説するのでぜひ読んでください！

IEOとは何？

IEOとは「イニシャル・エクスチェンジ・オファリング」の略で、企業が仮想通貨によってプロジェクト資金を集める方法です。

引用：ブリリアンクリプトトークン（BRIL）とは？Coincheck IEO・INO参加方法や「つるはしNFT」の特徴を解説

IEOでは、仮想通貨取引所がプロジェクトの審査を行います。

通過したプロジェクトだけがIEOを通して投資家から資金を調達することができます。

投資家は企業のプロジェクトの初期段階に投資できるのがIEOの特徴です。

ICOとの違い

それぞれの違いを以下の表にまとめました。

	IEO	ICO
発行主	仮想通貨取引所	プロジェクトチーム
発行コスト	高い	低い
信頼性	高い	低い
詐欺のリスク	非常に低い	非常に高い
流動性	高い	低い

最大の違いは誰が発行しているかです。

IEOは仮想通貨取引所を通して発行していますが、ICOではプロジェクトチームが自ら発行しています。

ICOの問題点として、以下の3つが挙げられます。

1番のリスクは詐欺にあうことです。

2017年〜2018年ごろに盛んに行われていましたが、当時は法整備が追いついておらず詐欺に等しいプロジェクトがたくさんありました。

IEOの流れ4ステップ

IEOは以下の4つのステップを踏んで行われます。

今回は、2025年10月〜11月にかけて行われたコインチェック（Coincheck）によるIEO、ファンプラ（FPL）を例に解説します。

1.運営元が仮想通貨取引所に申請

まず始めにプロジェクトの運営元が仮想通貨取引所にIEOの申請をしなければいけません。

申請した内容を取引所がチェックし、独自の厳しい審査を通過したプロジェクトのみがIEOを実施できます。

コインチェックとファンプラ運営元のFanpla社はIEO実施の契約を2024年3月に締結しました。

引用：コインチェックとFanpla社がIEOに向けた契約を締結

2.IEOの実施を周知

次に、実施時期が決まったらコインチェックとFanpla社がIEOの実施を発表します。

今回は2025年10月14日に発表され以下のスケジュールで行われました。

発表から1ヵ月程で上場されるタイトなスケジュールです。

3.投資家が応募、抽選

申し込みが始まったら私たち投資家が応募します。

2週間程度で申し込みが終了し、抽選に移ります。

抽選の仕組みは以下の通りです。

引用：抽選方法について

申し込み人数が下回った場合

応募者全員が1口もらうことができます。

2口目以降が抽選の対象となります。

申し込み人数が上回った場合

応募者全員の抽選を行います。

2口目以降が当選することはありません。

抽選はコンピューターが無作為で行います。

抽選に当選したら、当選分のファンプラが投資家の手に渡ります。

4.仮想通貨取引所に上場

上場日をむかえたら、晴れて仮想通貨取引所に上場です。

ここから、売買ができるので投資家は一斉に取引を行います。

落選した投資家も上場日から売買することができます。

IEOの流れについてはこれで終了です。

IEOのメリット4選

IEOには主に4つのメリットがあります。

それぞれ、順番に解説していきます。

安全性が高い

1つ目のメリットは、安全性が高いことです。

IEOでは、仮想通貨取引所が審査したうえで実施されるので、プロジェクトの透明性がある程度、保証されています。

さらに、上場スケジュールも明確なので、遅延の心配もありません。

なので、私たちも安心してIEOに参加できます。

誰でも参加できる

2つ目のメリットは、誰でも参加できることです。

しかし、仮想通貨取引所の口座を持っていれば誰でも参加できます。

詳しくは後程、解決しますが参加すること自体は数分で完了します。

IEOは参加するハードルが低いことが魅力です。

大きな利益が狙える

3つ目のメリットは、大きな利益が狙えることです。

過去にIEOを実施した仮想通貨には大きな利益がでた銘柄もたくさんあります。

こちらが以下の例です。

銘柄	募集価格	初日高値	倍率
パレットトークン	4.05円	46.129円	11.39
フィナンシェトークン	0.41円	3.11円	7.59
ブリリアンクリプトトークン	21.6円	99.66円	4.61

このように、短期間でも大きな利益が出ていることが魅力です。

資金調達が簡単

4つ目のメリットは、資金調達が簡単なことです。

企業側もIEOを実施することでプロジェクト資金を目標額、調達することができます。

また、IEO自体が大きなイベントのため投資家から注目されやすいことも挙げられます。

資金調達とプロジェクト認知の一石二鳥です！

このように、IEOは企業側にとってもメリットのある方法です。

IEOのデメリット4選

IEOには主に4つのデメリットがあります。

それぞれ、順番に解説していきます。

落選するリスクがある

1つ目のデメリットは、落選リスクがあることです。

上記でも触れたように、申し込み人数が一定数を超えると抽選になります。

そうなると、落選する可能性がでてきます。

IEOに申し込んでも落選する可能性があることを覚えておきましょう。

損をするリスクが高い

2つ目のデメリットは、損をするリスクが高いことです。

IEOを通して上場する仮想通貨は市場に出回っていない段階で投資家の手に渡ります。

そのため、どういう値動きをするかは誰にもわかりません。

IEOで損をしたデータも過去にはあります。

FC琉球コイン

2022年4月～5月にかけてGMOコインで行われたIEO、FC琉球コイン（FCR）です。

国内2例目、GMOコインとしては初めてのIEOとして注目を集めました。

以下がFC琉球コインIEOの結果です。

FC琉球コインチャート

引用：GMOコイン

募集価格2.2円に対して、最高値が2.6円にとどまり、ほとんどの期間で2.2円を下回りました。

このように、当選した人ほぼ全員が損をしたことになります。

IEOに応募する際は、損を負える覚悟を持ちましょう。

手数料が高額

3つ目のデメリットは、手数料が高額なことです。

IEOに応募する際に口数分に加えて手数料もかかります。

コインチェックの場合、申し込み口数の8％の手数料がかかります。

販売所での購入手数料が約5％なのでさらに3％も高いです。

と思い、申し込んでも資金が不足している表示が出てしまいます。

IEOでは、手数料が高いことを意識して応募しましょう。

資金拘束される

4つ目のデメリットは、資金が拘束されることです。

申し込みをした後から抽選が終わるまで、口数分の資金を引き出したり、ほかの銘柄の取引に使ったりすることができません。

ここを意識しないと、ほかの取引で資金が足りないことになりかねません。

IEOに応募する際は、事前に資金をあらかじめ分けておきましょう。

IEOの注意点4選

IEOには主に4つの注意点があります。

それぞれ、順番に解説していきます。

ホワイトペーパーをよく見て申し込みをする

1つ目の注意点は、ホワイトペーパーをよく見て申し込みをすることです。

IEOに応募する前に、プロジェクトの運営元が公表しているホワイトペーパーを確認しましょう。

ホワイトペーパーの中には、プロジェクトがどんな内容で、どういう未来を築きたいかが記載されています。

Fanplaシステムは、アーティスト及びファンが『それぞれの活動価値を最大化できる場』として活用できるよう、「マーケットプレイス」、「アーティスト・トレジャリー」、「ステーキング」、「ミュージックアワード」の4つの主要なサービスを提供します。

ファンプラプロジェクトホワイトペーパーの一文を抜粋。

ホワイトペーパーを見て、投資したいを思えない場合は参加しないことが賢明でしょう。

価格変動が激しい

2つ目の注意点は、価格変動が激しいことです。

多くの投資家が初日に取引を行うからです。

過去のIEOでは上場初日に激しい価格変動が起きています。

以下は、フィナンシェトークンの上場初日のチャートです。

引用：Coincheck、フィナンシェトークン（FNCT）の取扱い開始

販売価格の数倍になったり、半減になったりすることも珍しくありません。

なので、利益を得るにはチャートを見て売買を行う必要があります。

申し込み後に口数を変更できない

3つ目の注意点は、申し込み後に口数を変更できないことです。

IEOでは、申し込み後に口数を変更（キャンセル）をすることができません。

以下の画像の通り、申し込み画面にタップすることができません。

申し込みをする際は、何口応募するかを慎重に決めてからやりましょう。

国内での頻度が少ない

4つ目の注意点は、国内での頻度が少ないことです。

今回のファンプラのIEO自体が国内で約1年ぶりの実施となります。

海外の仮想通貨取引所では、IEOが頻繫に行われていますが、日本の法律外になるので、おすすめはできません。

日本国内では、IEOのチャンスが少ないことも意識しておきましょう。

過去の事例3選

コインチェックで過去に行われたIEOについて3つ紹介します。

それぞれ、順番に解説していきます。

パレットトークン

1つ目にパレットトークン（PLT）についてです。

パレットトークンは2021年7月に国内で初めてIEOが行われました。

市場から多くの注目を集めましたが以下の結果になりました。

国内初のIEOが成功を収めたことが分かります。

2021年8月の最高値で募集価格の約24.4倍になりました。

フィナンシェトークン

2つ目にフィナンシェトークン（FNCT）についてです。

フィナンシェトークンのIEOは2023年2月～3月にかけて行われました。

前回のIEOで大きな成功を収めたなかで以下の結果になりました。

上場初日で募集価格の約7.58倍に上昇しています。

その後は、2024年2月に1円を記録し、高値を付けました。

ブリリアンクリプトトークン

3つ目にブリリアンクリプトトークン（BRIL）についてです。

ブリリアンクリプトトークンのIEOは2024年5月～6月にかけて行われました。

申し込み金額が過去最高の約333億円を記録するなか、以下の結果になりました。

初値で募集価格の約4.6倍に上昇しましたが、その後は価格が上昇していません。

持てば、必ず利益になるということではありません。

IEOの参加方法3ステップ

ここからは、IEOの参加方法について紹介します。

以下の3つステップがあります。

参加自体は3分で終わりますのでぜひ、見てください！

1.コインチェックの口座開設

まずは、コインチェックで口座開設をしましょう。

コインチェックの公式サイトを開き、会員登録をタップします。

メールアドレスとパスワードを設定してください。

指定したメールアドレスに口座開設のリンクなどが届くと思います。

口座開設は10分程で完了します。

2.資金の入金

口座を開設したら投資資金を入金しましょう。

アプリ下のウォレットから日本円を入金をタップします。

以下の3つの方法があります。

この中から、銀行振込を利用しましょう。

今回は、楽天銀行から振込を行います。

楽天銀行のアプリを開きましょう。

画面中央の振込・振替・送金をタップします。

限度額に気を付けて振込を行ってください。

振込メニューの新規振込をタップします。

金融機関を指定されるので、楽天銀行を選択しましょう。

次に支店の選択を行います。指定された支店をスクロールして選んでください。

振込情報を入力しましょう。

入力したら、振込情報を確認します。

確認ができたら、振込を実行します。

最後に、コインチェックに資金が入金されていることを確認します。

これで入金設定は終了です。

3.IEOの申し込み

資金を入金したらIEOの申し込みです。

アプリの販売所にあるファンプラ（FPL）をタップします。

ファンプラの画面になったら抽選を申し込むをタップしましょう。

以下の画面から、申し込み口数を入力します。

画面上にある確認事項と利用規約に同意してください。

申し込み内容の変更とキャンセルなどができないことを最終確認しましょう。

申し込みが確定したら完了メッセージがでます。

分からないところがあったら下記をタップしてもう一度確認してみてください。

IEOに関するQ&A

ここでは、IEOに関するよくある質問にお答えします。

いずれも、コインチェックから引用。

満額申し込みすると当選率は上がりますか

販売口数から1口確定当選枠(販売口数以上の応募が集まった場合は抽選)分を差し引いた残りが抽選となります。

そのため、満額申し込みしている方の当選確率が最大になります。

申し込み後に口数は変更できますか

IEO申し込み後の口数変更はできません。

抽選に外れた場合は資金はどうなりますか

抽選日の翌々日に予定されているロック解除時点で、落選した分の日本円は取引アカウントに戻されます。

手数料は申し込み金額にかかりますか

いいえ。手数料は当選分のみにかかります。

ただし、お申し込み時には口数分の手数料が必要になるので注意してください。

IEO申し込みのために入金された日本円のうち、落選した分については、申し込み口数とそれに伴う手数料の日本円の拘束を解除されます。

まとめ｜IEOは気軽に参加できる！

この記事では以下のことを解説しました。

IEOは皆さんが思うよりも気軽に参加できます。

仮想通貨に慣れてきたらぜひ、挑戦してみてはいかがですか？